お題置き場

□アコガレ(ひまわり)
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最初はただ、身体が欲しかったの
 
 
 
 
「了ちゃん、どうして貴方は私と一緒にいてくれるの?」
 
一緒に腕立てをしながらそう聞いてみた。
 
これはもう日常。
まずは一緒に準備体操。
それから腹筋、背筋、腕立て。
 
一応恋人同士なんだけど、普通のカップルがしてるような事は何一つしていない。
 
でも、一緒にいるだけで幸せだから、無理に進もうとはしない。
 
 
「む〜……よくわからん。だが一緒にいたいと思うから一緒にいるのだ」
 
相変わらず考える事は苦手みたい。
でもストレートに嬉しい事を言ってくれる。
 
「ありがと」
 
「貴様はどうなのだ?」
 
「え?」
 
「何故俺と一緒にいるのだ?」
 
「……………」
 
 
何故?
 
それは、身体が好みだったから
 
でもそれは最初だけ
 
 
今は……きっと違う
 
 
「それは私もよくわからないけど…きっと欲しいのよ」
 
「欲しい?」
 
「貴方を、貴方の全てを」
 
 
身体だけじゃない
 
心も欲しいと思うようになったのはいつからだろう
 
 
 
最初に気づいたのは、嫌われたくないと思った時
 
身体だけが欲しいのなら相手の意見など関係ない
 
嫌われたっていい
 
 
けれど、嫌われたくないと思ったのは
 
きっと相手の心も欲しいから
 
 
 
肉体だけじゃなくその人自身が欲しいから
 
 
 
了ちゃん
 
私、貴方が欲しいの
 
貴方の全てを
 
 
一緒にいたいの
 
私を見ててほしいの
 
 
ひまわりのような貴方を
 
私が太陽になって照らしたいの
 
 
 
 
 
「どうした?」
 
「え?あ、ううん、何でもないわ」
 
少し考え込んでいたらしい。
 
 
「しかし、欲しいというのはどういう事だ?」
 
「ん〜…そうねぇ、ずっと一緒にいたいって事かしら」
 
「それだったら俺もおまえが欲しいぞ!!」
 
「了ちゃん……」
 
 
ずっと一緒になんて、マフィアの私が願ってはいけないのかもしれないけれど
 
それでも願わずにはいられない
 
 
 
「ずっと一緒に、いてくれる?」
 
「もちろんだ!!」
 
 
貴方は忘れっぽいけれど
 
覚えていてくれるかしら
 
 
 
私は貴方が羨ましいわ
 
今に一生懸命で
 
真っ直ぐで
 
一点の穢れもなくて
 
きっと未来は希望で満ち溢れているんでしょうね
 
 
私はもうそこまで純粋にはなれない
 
元から貴方ほど真っ直ぐでもなかったけれど
 
私の未来は不安でいっぱいよ
 
それも貴方と出会ったから
 
 
貴方はとても眩しい
 
サングラスをかけていてちょうどいいわ
 
 
 
ねぇ了ちゃん
 
貴方はいつまで、その屈託のない笑顔を私に向けてくれるかしら
 
 
 
どんな貴方も好きだけれど
 
 
やっぱり笑顔の貴方が1番よ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
――――――――――――――――――――――
初のお題。
それがルス了……。
グダグダですみません。
2008.03.19
2008.03.20
 
 

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