ブログ小話置き場2

□今すぐに
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ユースタス・“キャプテン”キッドは船内で暴れていた。
 
 
「クソッ!何だあの女!ボア・ハンコック!七武海だからって調子づきやがって!」
 
久々に見る船長のキレっぷりに、キラーや他のクルー達は数歩離れてあたふたするばかり。
 
「キッド…」
 
「キャプテン……」
 
 
キッドは部下達を睨むと、「しかも!」とテーブルを叩いた。
 
「あろうことか麦わらに惚れやがった!……まぁ、アイツに惚れんのはわかるがな」
 
そこで新人クルーが愚かにも口を滑らせてしまった。
 
「…あの女帝、オイラ遠くから見ましたけど、かなりの美人でしたよ〜?羨ましいなぁ、モンキー・D・ルフィ……」
 
もちろん、気付けば他のクルー達とキラーの哀れな視線、そして射ぬかれそうな程鋭い船長の眼光。
 
「テメェ…い〜い度胸してんじゃねーか…」
 
「キャ、キャプテン……今のはつい口が滑って……」
 
「何だ?麦わらにゃあの女が似合いだってのか?」
 
「滅相もありません!モンキー・D・ルフィにはキャプテンこそお似合いです!」
 
するとキッドは少し機嫌が直ったのか、ようやく部下を睨むのをやめた。
 
「そうだ。あんな女に麦わらは勿体ねぇ。どうやら蛇女の一人相撲らしいしな」
 
世界一の美女である“女帝”ボア・ハンコックにこそ、ルフィは勿体ないとその場の誰もが思った。
もちろん口にはしないが。
 
 
 
「おい、キラー!次にアイツと再会出来んのはいつだ?!」
 
「さ、さぁ……しばらくないんじゃないか…?」
 
「クソッ!あの外科医にだけは先を越されてたまるか!おい、行くぞ野郎共!!」
 
「「「……へ?何処へ?」」」
 
「もちろん、麦わらの元だ!」
 
「だ、だってキャプテン、奴は確か今……」
 
「構うか!待ってろ麦わら………いや、ルフィ!今行く!」
 
 
こうして、ユースタス海賊団は船長の我が儘で危険に飛び込みながら、強くなっていくのであった。
 
 
 
 
 
 
――――――――――――――
なんて、なったらいいな…(まさか)
最初、キッドには「ルフィ」って呼ばせてたんですが、やっぱり「麦わら」の方がしっくりきました。
仲良くなったら名前で呼び合うがいいよ!
キッドは陰で「ルフィ」って呼んで、本人の前だと「麦わら」に戻るといい(笑)
まさかのちょいツンデレ。
2009.06.10

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