献上小説置き場3

□第2の保護者
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「ガハハハハハッ!ランボさんのおとーりだもんねー!」
 
「テッメェ……待てアホ牛!」
 
 
 
ここは並盛公園。
 
獄寺が血相を変えながらランボを追いかけていた。
ランボがツナの13点のテストを持ち出してしまったのだ。
 
 
「それは10代目のだぞ!」
 
「しらないもんね〜」
 
後ろを見ながら走っていたランボは、前から来る人物に気づかなかった。
 
「ぐぴゃっ」
 
何かにぶつかり、軽く後ろへ飛ぶ。
ぶつかった相手は、ガラの悪いチンピラだった。
 
「あ"?何だぁガキが」
 
「くぴゃっ」
 
「きったねーガキだぜ」
 
そう言いながら、チンピラはランボを蹴り飛ばす。
木にぶつかる前に、なんとか獄寺が受け止めた。
 
「ったく、アホ牛が…」
 
そしてチンピラを睨みつける。
 
「てめぇら……覚悟は出来てんだろーなぁ」
 
「あ"?何だてめぇは」
 
「ザコに言う必要はねーよ!」
 
叫びながら、獄寺はチンピラへ向かっていく。
一般人相手にダイナマイトなど不要だ。
 
 
 
 
 
「ふぅ……」
 
獄寺はチンピラを軽く気絶させると、未だに泣きわめくランボに近寄った。
 
「ほら、もう泣くんじゃねーよ」
 
「ぐずっ…ぐずっ…」
 
「って、そりゃあ10代目のテストじゃねーか!鼻水を拭くな!」
 
だが、代わりのものはない。
 
仕方なく、獄寺はランボを掴むと自分の腰辺りに抱きつかせた。
 
「泣くならここで泣け」
 
そう言い、ツナの答案用紙を保護する。
これで右腕としての任務はまっとう出来た。
 
 
「ぐずっ…ぐずっ…」
 
「…………………」
 
腰辺りが冷たいのは、きっと気のせいではないだろう。
 
 
「はぁ……」
 
ため息をつきながらも、ランボを蹴飛ばされた瞬間にかなりムカついたのは何故だろうと、首を傾げる獄寺なのであった。

 
 
 
→後書き
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