献上小説置き場3
□ハチャメチャ入れ替わり弾
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「ようおまえら。とりあえずコレくらっとけ」
悪夢は、恐怖の家庭教師にして最強のアルコバレーノ、リボーンの一言から始まった。
ツナを含め、獄寺、山本、了平、ランボ、雲雀、骸、ザンザス、スクアーロ、ベル、ルッスーリア、マーモン、ディーノは、沢田家に集まっていた。
「ちょっとリボーン?何なの?こんな狭いトコにみんな集めて…」
そう、皆を招集したのはリボーン。
当の本人は、なにやら不気味な箱を持ち、企みを含んだ笑みを浮かべていた。
そして皆が揃ったところで、一言。
「ようおまえら。とりあえずコレくらっとけ」
そう言うなり、説明もなしに箱から怪しげなバズーカを取り出し、一気に乱射した。
逃げる間も場所もなく、皆は見事にそのバズーカに当たってしまうのであった。
「ゴホッ、ゴホッ………全く、一体何を…………え……?」
ツナは自身を見下ろす。
あれ?今日、こんな服着てたっけ…?
っていうか、指に指輪が。これって確か獄寺君がいつもしてる………
「はい―――っ!!??」
急いで、棚にあった鏡を見る。
「……………」
そこに映っていたのは、ダメダメな自分の顔ではなく、自称右腕の彼の顔だった。
「成功だな」
「えっ!?」
聞こえてきたのは、山本の声。
だがこの台詞………
「もしかして…リボーン…?」
「お、さすが超直感」
いつもより数倍嫌味ったらしく山本が笑う。
いや、中身はリボーンなのだが。
「超直感なんてなくてもわかるって!っつか、何この状況!?俺、獄寺君になってんだけど!」
煙が完全に晴れ、皆もやっと現状に気づき混乱し始める。
「う"お"ぉい!何だこれはぁ!!」
そう叫ぶのは了平。
というか、この叫び方は絶対スクアーロだ。
「この僕がマフィアのボス!?しかもヘナチョコじゃないですか!冗談じゃありませんよっ」
ディーノの中の…どうやら骸らしい。
ツナは、明らかにこの惨状を生み出した犯人であるリボーンを見る。
山本の姿をした彼は、なんとも楽しそうにこの状況を楽しんでいた。
「ちょっとリボーン!何だよコレ!?」
「さっき撃ったアレな、入れ替わり弾ってんだ」
「入れ替わり弾…?って、まさか……」
「そうだぞ。人間の外見と中身が入れ替わっちまうバズーカだ」
「アレか―――っ!!」
実は以前、ツナはこの入れ替わり弾を体験している。
リボーンが獄寺と山本で実験し、自分とザンザスにも撃ったのだ。
だがこの時は、互いの中身が交換してしまうというものだったはず。
今回の入れ替わり弾はバズーカの形も違うし、何よりどうやらみんな外見と中身がメチャクチャだ。
つまり、自分の外見が獄寺君になったからといって、彼の中身が自分の身体にいるとは限らないのだ。
「おまえっ、リボーン!何でこんな事……」
「だって、面白そうだったんだもん」
「っ〜〜〜」
一字一句違わない予想通りの返答に、ため息をつくしかないツナであった。