献上小説置き場3

□ハチャメチャ入れ替わり弾
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「そろそろか」
 
リボーンの一言で、皆が黙る。
そう、もうすぐバズーカの効果が切れる時間だ。
 
 
「「「「……………………」」」」
 
 
あれ?と思った瞬間、ボフンと音がして、煙が全員を包んだ。
 
 
 
 
 
「も…戻った……」
 
確かに自分の身体。
ツナは安堵のため息をつく。
 
周りを見ても、皆無事に戻ったようだった。
 
そして何が起きたかといえば、突然7組のカップルが抱き合った。
 
 
「ちょっ…ザンザス!?」
 
「綱吉、だよな?」
 
「う、うん、そうだけど……」
 
確かめるような強い抱擁。
それに身を任せながら、やっぱりこうされるのが1番落ち着くなぁと思うツナだった。
 
 
 
「スクアーロ!!」
 
「たっ…武ぃ!?」
 
こちらは逆で、山本がスクアーロに飛びついていた。
 
「やっと本物のスクアーロなのなー!」
 
「あ"っ…あ"ぁ……」
 
真っ赤になりながらも、強く抱きしめ返すスクアーロ。
恋人の笑顔と感触に、今日の疲れが一気に吹き飛んだのだった。
 
 
 
「つっかまえた!」
 
「くそっ」
 
こちらは3度目の正直というかなんというか……飛びついて3回目でやっと恋人を抱きしめられたベル。
 
「逃げないでよ隼人〜」
 
「逃げるだろ普通!」
 
すぐ近くに恋人がいるのに触れられないという生殺し状態が解かれ、抱きつかない訳がない。
だが実は獄寺も少しは物足りなかったらしく、わざと捕まっていたのであった。
 
 
 
「やめてやめてっ!!」
 
「嫌だ!」
 
1番もめているのは、ディーノと雲雀。
人前で抱きつかれるのが大嫌いな雲雀は、激しく抵抗する。
 
「群れてるところでこんな……っ」
 
「大丈夫だって、誰も見てねーから。それよりやっと戻ったんだ、真っ先に恭弥を抱きしめてぇ」
 
「っ…………」
 
さすがに、キスは全力で拒む雲雀であった。
 
 
 
「了ちゃん了ちゃんっ、私の筋肉、やっと取り戻したわぁ!」
 
「うむ、ルッスーリアの筋肉だ!」
 
抱き合いながら、互いの筋肉を確かめ合う。
ある意味、見ていて1番恥ずかしい2人だった。
 
 
 
「………小さい…」
 
「………低い…」
 
抱き合いながらそう呟くのは、アルコバレーノの2人。
いつもの姿だが、何故かいつもより小さく感じる。
まぁ仕方のない事なのだが。
 
「やっぱりさっきの姿で何かやっとくべきだったか…」
 
「あの姿でなんて、絶対嫌だよっ!」
 
裏を返せば、本来の姿では嫌ではないという事。
思った以上の収穫だったか?と思う首謀者リボーンだった。
 
 
 
「ランボッ、どこか怪我していませんか!?気分は!?大丈夫ですか!?」
 
「ランボさん、縮んだー」
 
「クフフ……それが本来の僕の仔牛の姿ですよ」
 
すりすりと頬ずりして悦に入る骸。
それにランボが、初めて骸の顔に腕を回した。
 
「ッ……ランボ……!?」
 
「骸、さっきからいたのにランボさん無視してたー…」
 
どうやら、骸の姿があったのに何時間もかまってくれなくて少し寂しかったらしい。
 
「ランボッ…!!もう離しませんよ!!」
 
生きてて良かった……!!
幸せをかみしめる骸であった。
 
 
 
 
 
それから、入れ替わり弾が使用禁止になったのは言うまでもない。
 
長い1日だった………誰もがそう思うのであった。
 
 
 
 
 
 
→後書き
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