CP,all
□真夏の贈り物
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3年生がいなくなってからも、毎日厳しい練習が続いていた。
外にいるだけでも汗が出るっつーのに、動くもんだからその量はかなり多い。
練習が終わると、暑さのせいでいつも頭がクラクラする。
今日は帰りにコンビニでも寄って、ちょっと涼んでいこうかな。
「じ、準さんんー・・・」
「お前、何死にそうな声出してんだよアホ利央」
「う、伝言っすー・・・」
「は?伝言??」
誰だよ、利央なんかに伝言任せた奴は。
なら直接俺に言った方が良くないか。
「慎吾さんから」
「はぁぁ?!んで利央になんか・・・あ」
「準さん、今日携帯忘れてきたでしょ?」
図星だった。朝慌てていて携帯を自分の部屋に置いてきてしまった。
よくあるパターンだけど、これってかなり間抜けじゃね?
「(イラッ)慎吾さん、何だって?」
「練習終わったら家に来いって」
なるほど。それだけなら利央にも伝えられるよな。
「そっか。他には何か言ってなかったか?」
「いや、それしか書いてなかったよ」
「ん、ありがとな」
今度アイスでも奢ってやるよ、と言ったら利央は首を横に振った。
なんで顔が真っ青なのかなぁ。俺、お前に何かしたか?
訳を訊くつもりだったが、なるべく早く慎吾さん家に言ったほうが良いと思ったから
利央の頭を2,3回軽く叩いてその場をあとにした。
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