CP,all

□炭酸を中和させる方法
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テーブルの上に、ついさっき取りに行ったホールのガトーショコラを置き、その時貰ったシャンメリーは冷蔵庫の中へ入れた。
もうすぐ水谷が家にやってくる。
栄口は下ごしらえを済ませて椅子に座った。
そうしてまもなく、玄関の方で物音がした。







「こんばんは、はいコレ」

「ありがと。寒いだろ、水谷。早く中入りな?」



外はだいぶ冷え込んでいるようで、水谷の吐く息は真っ白だった。
栄口は水谷が持ってきた某お店のチキンを受け取って、水谷を中へ通した。



たまたま、どちらの家族もいないということで今日はこうやって栄口の家で2人で過ごしている。
話を切り出したのは、珍しい事に栄口だった。
勿論、水谷はすぐに首を縦に振った。そして今に至る。





「栄口、ここで平気?」

「おう。よし、これで全部かな」



食べる物全てを並び終え、2人は席に着いた。




「それじゃあ、せーの・・・」

「「メリークリスマス!!」」









ケーキを切り分けている際、栄口はあることを思い出して作業を水谷に任せた。
何がしたいのかさっぱり分からない水谷は、栄口を見て首をかしげていた。




「忘れてた。さっきケーキ取りに行った時貰ったんだ」

「あぁ、子供の飲むシャンパン」

「シャンメリーな。そっちのグラス取ってくれる?」




水谷のボケを流して、栄口はグラスに淡いピンクの液体を注いだ。
先程思い出したことというのは、冷蔵庫にシャンメリーを入れたことだった。
注ぎ終えると、2人はグラスを手にとって乾杯、と言いながらグラス同士をカチンと音をたたせるように合わせた。





「げほっ、げほっ・・・炭酸強っ!!」

「そうかな?俺は平気だけど」

「うーめっちゃシュワシュワする・・・あっ!!」

「え、どうかした水た・・・んっ?!」




炭酸が強い、と嘆いていた水谷は突然ニヤリと笑って、グラスに入った液体を少し口に含ませた。
そしてそのまま栄口に近づき、開いた彼の口へ己が含んでいたものを流しこんだ。
口内で少し温かくなったそれを、栄口は反射的に飲み込んだ。




「栄口、顔真っ赤だよ?」

「なっ何すんだ・・・っ」



今度は液体を流し込むことなく、何度も栄口の唇を自分のそれで塞いだ。
聖なる夜にした口付けの味は、飲んだばかりの甘いアップル味のシャンメリーだった。







*あとがき*
―――――――
どうにかクリスマスに間に合わせることが出来ました;;甘々な水栄です!
シャンメリー(だよね?)を昨日飲んだのですが、あまりの炭酸の強さに驚きました。
えぇ、アップル味のシャンメリーを飲んだのは勿論私です←
口に含んで少しすると、そんなにシュワシュワしないなーとか思って出来たのがこのお話です。
口移しってベタですけど、私大好きなんですよ(ぉぃ)

ではでは、素敵なクリスマスになりますように。(寂しいクリスマス送ってる奴に言われたくねぇ…
→08.12.25

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