鋼/錬

□止まない雨
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梅雨だから仕方がないのだけれど。
最後に晴れたのは、一体いつだっただろうか。
そう考えてしまうくらい、雨は降り続いている。



雨粒が窓にあたり、その音が静かな部屋の中に響く。
ここにいるのはロイとリザの2人だけ。
それぞれやることがあって、会話をする余裕は無いようだ。
テキパキと作業を進めるリザとは違い、ロイは休んだりやったりを繰り返している。







20分くらい、そんなことが続いた。
相変わらずどちらも声を出すとは思えない状況で。
でも、流石に耐えられなくなったのか、
残り数枚となった書類から目を離したロイが口を開いた。




「なぁ中尉、」

「何ですか?」


リザは作業をやめずに返事をした。


「無性に君を抱きしめたくなったのだが」

「・・・え?」

「や!その、何か雨を見ていたら心細くなったというか・・・」

「た、大佐?!」




ガタンッ




気がつくとロイはリザの後ろに立っていて、
座っていたリザの手を引いて無理矢理立たせていた。
その時、椅子が倒れてしまった。



「中尉・・・」

「ひ、人が来たらどうするんですか?」

「空気の読めない奴は私の部下ではない」

「え、それはどうなんですか?って・・・」




ロイの顔が近くなったのが分かったときには、
言葉と呼吸を奪われてしまっていた。




止まない雨

(好きだから止められない)
(本当はそうしてほしいと思ってた)



部屋の中に入ろうとしたハボックは、ドアの前で気がついて
音を立てずにその場を後にしたとかしないとか。







*あとがき*
―――――――
ロイアイの日にUPする予定だったものを3日遅れでUP。
もの凄く早く書き終わった(2,30分で書いた)のに、当日パソコン開けず・・・
果たして、これをロイアイと言ってもいいのだろうか;;うーん。
因みに、2つ目のかっこはリザさんです。分かりにくいのですが。
何かロイのキャラが可笑しい。空気の読めない部下ってなんだよ!(笑?
甘いのかな?てかホントくっついてくれないですかね、この2人。

→08.06.14

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