CP,all

□この場所で
1ページ/3ページ



世間じゃクリスマスという楽しいイベントで騒がしいのに、
このグランドにいるやつらにはそんなの関係ない。
走って、捕って、投げて・・・・・・打って。




長い時間が過ぎ、練習を終えた10人はとぼとぼ部室にむかって歩き出した。
一番前にいた田島が勢いよくドアを開けた。




「「メリークリスマス!!!」」



何が起きたのか分からず、
部室に入ろうとした田島他9人は呆然と立ちすくんでいた。



「先生、みんな動かなくなっちゃいましたよ?」




と言って慌てているのはマネージャーの篠岡。
その隣で何故かニコニコしているのが顧問の志賀。



「・・・どうして笑ってるんですか?」

「誰が最初に動くかなーと」



その声に気づいた花井が、篠岡と志賀の前まで来た。



「な、なんスか!!!」

「良いリアクションするねぇ、花井は」

「じゃなくて、これはいったい・・・」

「もしかして、クリスマスだから?」




花井と志賀の話に割って入ってきたのは田島である。
何事もなかったかのように、志賀が田島の方に歩み寄った。



「そのとおり。皆突っ立ってないで入っておいで」



招かれるままに全員、部室の中に入った。
ドアに1つ、リースが飾られているだけで
見渡す限り変わったところはなかった。



「なんか…呆気ねぇなぁ」

水谷がぼそっと呟いた。

「んー確かにねぇ」

たまたま隣にいた栄口が相槌を打った。




ドアに1番近いところにいる巣山がさっきから全く動かない。
心配した沖が声をかけた。



「巣山ぁ、どうした?」

「…あ、沖、何?」

「なんか魂がどっかいってたぞー?」

「巣山は影で苦労してるんだよ」

「うーん、西広に言われると納得し…っておい!!」



突然泉が大声を張り上げた。


「三橋と阿部がいなくね?」

「そういえば…」




8人があちこち見たが、部室にはいなかった。



.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ


©フォレストページ