CP,all
□この場所で
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だが数秒後、ドアの開く音がした。
三橋と阿部が入ってきたのだ。
「どこい…っぷ…あはははは!!!」
三橋と阿部の姿を見た栄口が笑い始めた。
それにつられて全員笑ってしまった。
「し、篠岡!!どういう事だよ!!」
怒鳴り散らしている阿部の横で、三橋が顔を赤くして震えている。
「うわぁ、2人ともよく似合ってるよ♪」
「あ、あの…しのっ、かさん、ど、どうしてこんな…か、かっ」
阿部が長袖長ズボンなサンタクロース、
三橋が顔だけでているトナカイの格好をしている。
「あっ阿部、それ反則…くっ…!」
笑いすぎたせいで、水谷の目からは大量の涙が。
隣の泉は壁に拳を殴りつけていた。
「ごめんね2人とも。あみだで決まっちゃったの…」
とか言ってる篠岡も目頭に涙を溜めていた。
「な、なんで素直に着ちゃったんだよ…」
少し笑いがおさまった花井が阿部と三橋の耳元で言った。
「か、監督に脅されて…」
「そっか、辛かったな、三橋」
「おい、俺には何かねぇのかよ!」
「阿部は平気だろ?」
「テメッ…」
「まあまあ2人とも。篠岡が何か言いたそうにしてるよ?」
西広のおかげで、争いが酷くならずにすんだ。
2人ともまだ言い足りない様子だったが…
西広の表示を見て直ぐに俯いた。
「あのね、ケーキ作ってみたんだ。人数分切り分けてあるから…」
「何、篠岡が作ったの?」
田島が篠岡に近づいて言った。
後ろからでは分からないが、横から見るとその距離は相当近いことが分かる。
「た、田島君、近いよ…」
「あー、ワリィ」
田島は何事もなかったかのようにしていたが、篠岡の顔は真っ赤だった。
その光景を目の当たりにした他のメンバーは恥ずかしくて仕方がなかった。
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