CP,all

□とある日の部活後
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いつもより少し早めに部活が終わった。
どうやら監督に急用ができたらしい。
まだ外は明るいから、このあとどこかへ行かないかという話がでた。
3年の参加者は少なかったが、1,2年は結構参加するようだった。





「慎吾ぉー、行かないの?」


数少ない3年の参加者である山ノ井は島崎に声をかけた。


「あ、俺?んーいいや」

「そっか。じゃあまた明日ー」

「おぉー」



そう言って部室を出ていく山ノ井に手を振った。



今、この部屋には島崎しかいない。
彼が1人で残っているのは日誌を書いているから。
もうすぐそれも終わる。








書き終えてシャーペンを置いた時、突然扉が開いた。
全員帰ったのだと思っていた島崎は、驚いて立ち上がった。
その衝撃で座っていた椅子が、大きな音をたてて倒れてしまった。




「準太お前・・・まだいたのか?」

「うわー・・・慎吾さん、酷っ!!」




酷いと言いながら準太は笑っていた。
多分、先ほどの島崎の驚きっぷりがツボにはいったのだろう。
今にも涙が溢れ出しそうだ。



「つーか笑いすぎだから」

「・・・くはっ、す、すんませ・・・っくく」

「ところでさ、何してたの?」

「っはぁ・・・えっと保健室行ってました」

「怪我したのか?」

「まぁ。それで絆創膏貰いに」




準太の手には絆創膏が握られていた。
何故、保健室で貼らなかったのかという疑問が浮かぶが、
島崎はそれを訊くことは無かった。
それよりも、何故怪我をしたかとうことの方が気になったから。




「実はフェンスのとこで、突き出てた針金に指ぶつけて・・・」

「それは地味に痛いよな。消毒したか?」

「・・・消毒はしました」

「じゃあ絆創膏も貼れよ」

「・・・利きてじゃ自分だと貼りにくくて」




ただボケて貼っていなかったわけではなかった。
確かに、利き手に貼ろうとするとなかなか上手くいかない。
でも、保健室には人がいたのではないか。


答えはノーだった。
そうすると、消毒したというのも嘘になる。





「何で嘘ついたんだよ」

「・・・慎吾さんにやってもらおうかと思って」

「っ?!」



机に置いてある消毒液をさしてニヤッと笑った。



「時々素直になるよな・・・つか不意打ちだろ」

「狙ってやってますから」

「っ・・・仕方ねぇなぁ。早く指見せてみろ」




島崎に言われたとおり、怪我した指を見せた。
人差し指の先に2cmくらい傷ができていた。
もう血は止まっているが、傷口は赤くなっていた。



「しみるかもしんねぇけど」

「なっ?!」



今時、こんなベタなことをしてくる人間がいるのだろうか。
一瞬だったけれど、島崎は準太の指の傷を舌で舐めた。
やられた本人は、顔を赤くしてフリーズしてしまっている。
その後、すぐに本物の消毒液が傷口にたらされた。




「びっくりしたか?」

「あ、当たり前ですよ!!」

「っくく・・・ほら終わったぞ」

「っ、どうも・・・」




笑っている島崎が気に食わなくて、準太は素っ気無い返事をした。
さっきさんざん自分が笑ったからお互いさまなのだが。
島崎はしばらくの間笑い続けた。
よほど面白かったのだろうか。




「っはー・・・なぁ準太、早く着替えろよ。待っててやっから」

「もしかして一緒に帰るんすか?」

「そーだよ。だから早くしろ」




準太を促して、島崎も帰り支度を始めた。
とは言っても、既に着替えは済んでいるので鞄に荷物をいれるだけなのだが。








他の部員が帰宅してからほんの数十分の出来事。
彼らにはどのくらいの長さに感じたのだろうか。


きっと答えは同じ。







*あとがき*
―――――――
いちゃいちゃさせたいなと思って出来たものだったりします。
甘くなったのでしょうか?読むのは好きなのですが書くのは苦手でして;
今回ちょっと山ちゃんに登場してもらったのですが・・・口調がわかりません。
たとえ山ちゃんに思えなくても、山ちゃんだと思ってください・・・!(ぇ
→08.04.01

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