CP,all

□花見より・・・?
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「じゃあ配ったカードを見て!!」




全員同時にカードの表面を見た。
そして動きが止まった。
何だろう、このバツは。




「数字に1つバツがついてる?その数字は出ても使えないよ?」





つまりこういうことだ。
たとえば6が出たとする。
自分のカードに6があったとしても、それにバツがついていたら折り曲げることができないのだ。






「それじゃあいっきまーす。・・・最初は34!!」





篠岡が数字を叫んだ。
まわりからはあったー!とかないーとか色々聞こえてきた。
ただ1人を除いては。






「花井、どうした?・・・あ」






さきほどから一切口を開いていない花井を気遣って巣山が声をかけた。
だが、その巣山もカードを見て黙り込んでしまった。
花井のカードの真ん中に34という数字があって、しかも大きくバツがついていた。
巣山の声を聞いておきと西広が来たものの、
2人とも何も言わずに元いた場所へ戻って行った。














次々に数字が発表された。
そしてだんだんバツのついた数字に当たっていった。
いまだにそれに当たっていないのは、栄口と三橋だけである。





「花井はしょっぱなだったもんなー」

「阿部・・・花井をこれ以上傷つけないであげて」

「クソレは黙ってろ」

「え・・・それ関係なくね?」

「ありがとな、水谷。俺は大丈夫だから」






その後、水谷が花井に抱きついたがたまたま見ていた泉がすぐに引き剥がした。






「ところでさ、リーチって誰かいんの?」

「栄口リーチじゃないの?」

「いいや。沖こそ・・・」







2人がそんな会話を交わしていた時、誰かがリーチ!と叫んだ声が聞こえた。
1人ではなく2人の声が。






「泉と田島?」

「ごまかしてねぇよな?」

「あのさ阿部?少しは発言控えようか」







誰がリーチか確認したあと、すかさずツッコミを入れたのは西広である。
普段の穏やかな表情はどうしてしまったのだろうか。
顔は一応笑ってるが声は全く笑っていない。
これ以上は危険だと思った阿部は、しばらくの間発言を控えた。





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