書物

□禁じられた愛情
1ページ/12ページ


今日は、親父の再婚相手に会う日…

はっきり言って、俺の実の母親らしい…

幼過ぎた俺には、全くと言って良い程記憶に無い…








『禁じられた愛情』










顔合わせをする為と言っても、久しぶりの全員の再会に、高級レストランに連れて行かされ、実の母親が来るのを、父親と二人で待っていた。

「晋助、ちゃんとにカーラーまで閉めなさい。」

「ヤダよ!つか、何で学ラン着てこなくちゃいけねぇんだよ?別に赤の他人って訳じゃねぇんだろぉが?」

「馬鹿者!母さんに、ちゃんとしたとこ見せなきゃ駄目だろ!後、お兄ちゃんも来るんだからな!」

「んな事言われても、兄貴なんて実感わかねぇよ!!」

親父の話だと、俺より5つ年上の兄貴がいるらしい…

そんなこんなしていると、親父が誰かに気付いた様子。ふと、視線を流せば、そこには、中年女と銀髪のテンパが近付いて来るのが見えた。

「待たせちゃったわね!晋ちゃん?すっかり大きくなって…。本当にごめんね…」

俺の顔を見るなり涙ぐむ中年女…もとい、俺の母親。
その横で、母親の背中に手を掛け『座ろよ。』と促す銀髪ヤローが目に入り、視線が外せない。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ