睡夢

□ヒトガタ
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暗いくらいその底で
夢は途切れることなく、繋げられていく。
其処に本人の意図や意思は関係ない。
例えば、戦争。大衆意識に呑まれて、本当に戦いたい・人を殺したいとは個人個人で思ったりはしない。
だが、戦争は起こる。個人個人の意識ではなく、大衆意識に呑まれて。

人は汚い。

表では人の善いつもりで、知らず、またはしっていて同じはずの人を蹴落とす。
信じれば裏切られ、信じては切り捨てられる。
他者より前へ、他者より先へ。
他人よりも優れていたいと。
それが・・・どれだけ愚かなのかも分からず。

己だけが選ばれる。
己だけが、信じられる。
冷たい現実は目の前に存在する。
だから私は逃げ出した。
安楽な夢の世界に。
夢という名の、冷たい現実のもとへ。
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