日向 ぼこ

□ЯΛΙVU[ライヴ]〜中学生編
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 「来來ー、凛和ー。早くしなさい。遅刻するわよ」
来來の母が階段下から二階の来來たちに呼び掛ける。
来來の妹の凛和(リンナ)が下りてきた。
「お兄ちゃんは?」
「まだ寝てるよ」
母は凛和に来來を起こしてくるよう頼んだ。
凛和は二階の来來の部屋へ行った。
「お兄ちゃん。遅刻するよ」
凛和は寝ている来來を起こした。
「んんー・・・」
来來は起きない。
凛和はため息をついた。
部屋を見回す。
愛用の赤いベースがベッドの脇に置いてある。
また遅くまで練習してたんだな。
凛和は兄の顔を見つめた。
すやすやと眠る兄の寝顔。

「・・・」

かっこいい。かっこよすぎる!
来來が目を開けた。
「あ、お兄ちゃん」
「セクハラ」
えっ!?私まだ何もしてないよね?(まだ?)
「今何時?」
「七時過ぎだよ」
「やべぇ!」
来來は急いでベッドから出た。
そして凛和を見た。
「何?」
「着替えらんない」
「あ、ゴメン!」
凛和は急いで部屋を出た。
顔が真っ赤だった。
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