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□じゅーんぶらいど。
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「いいなぁ、ジューンブライドって。憧れますよー」
「………じゅーん……何やて??」
「やだ、先輩 知らないんですか、6月の花嫁。女の子は必ず 憧れるんですよ?」
ある日、小耳に挟んだもの。
幸せになれる、というそれは、それこそ女子の永遠の憧れだとか何だとか。




それなら。
彼女も それに憧れたのだろうか。
6月にウェディングドレスを着る、という事に、自分の夢を描いたのだろうか。




じゅーんぶらいど。




「せーんせ。」
「遊部か。どうした?」
「ちょーっとだけ 質問があるんやけど。」
質問。コイツの事だから、真面目な質問ではないんだろう。薫は溜息をつきつつ何だ、と聞く。
「ジューンブライドって、知ってます?」
「………………は??」
「だから、ジューンブライド。6月の花嫁っちゅうヤツや。」





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