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□ハイラル湖の釣り場にて。
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「ふわぁ………」
ミドナが今日何十回目かのあくびをした。
隣にいるリンクは言う。
「眠いの?」
「いいや。」
「…………ヒマなの?」
「あぁ、今、すっごぉくヒマだ。」
「何で??」
「…………………当たり前だろう。」
ミドナは 溜め息をついて、それから叫んだ。





「お前が!朝から晩まで!この湖のど真ん中!釣り糸垂れてるからに決まってるだろう!!」





「そうかなぁ?楽しいのに……。」
「年寄りみてェな事 言うなよ……お前 本当に勇者か?」
「勇者にも趣味は必要だよー。」
リンクがのんびりとした口調で言った。
「お前には趣味よりも先に優先すべき使命があるだろうが!!」





「そうだけど。でも、少しくらいのんびりしても 良いじゃないか。」
「はぁ…………。」





勇者は、釣り糸をじっと 見つめていて。
本来、彼の手にあるべきものは、竿ではなく剣であるはずだろうに。
今はその剣も、勇者の背中から下ろされて、彼の隣に置いてある。





無防備なもんだな、とミドナは思う。





「……ミドナ。」
「何だよ?」
「そんなにヒマ?」
「見て分かるだろ。」
「楽しいのに。」
「同じような会話、さっきしたな。」
「君は楽しくないの?」
「………じゃあ聞くぞ。お前、ずぅっと座ってるのが楽しいのか?」
「楽しいよ。」
「……どこが?」
「それはねぇ………。」





リンクはクスッと笑って、それから言った。
「君が隣にいて、僕をちゃんと見ててくれるからね。」
「……………はぁ???」





リンクはまた笑って、その後はもう、何も言わなかった。





そう、今は何も
分からなくて いいよ。

僕の言葉を理解するのは
まだ、先でいい。

君はまだ、僕の事を
『勇者』だとしか
思ってないだろうから。

今はまだ……

僕だけが、幸せを
感じられれば。





「おい、リンク!さっきのどういう意味だ?」
「自分で考えなよー。」
「分からないから聞いてるんだ!」
リンクはまた、愉快そうに笑った。

END


〔あとがきという名の言い訳〕
………うん!失敗した!! なんかスイマセン、本当に。 やっぱり小説書くのは 難しい……。 リンクとミドナの口調も難しい…。幽斎姉さん、貴女が望むような上手い小説、書きたかったんですが……力及ばずです、ごめんなさい(T-T)
では、ここまでありがとうございました!!




 

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