捧げもの

□お互いに
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「旅行に行くって本当!?」

「ああ、ペパー将軍が用意してくれたんだ。アパロイドマザーを倒した報酬にプラスってことで」

 スリッピーが興奮した様子でフォックスに尋ねる。長期戦により、スターフォックスのメンバー達は疲れていた。

「行先は?」

「アクアスのリゾートホテル『Janet』だって」

「あの高級ホテルの?」

「ああ、一泊二食付で」

「すごい! 将軍も太っ腹だね」

 旅行話で盛り上がっていた時、会議室にファルコが入って来た。

「何だ? 騒々しい」

「将軍が旅行を用意してくれたんだ」

「……今日は四月一日か?」

「違うよ、ほら」

 フォックスはファルコに旅行のパンフレットを見せた。彼はパンフレットを持ったまま離さない。

「すげえな」

「だろ」

 自信ありげに言うフォックス。最初は、どうせ大した場所じゃないだろう、と思っていたが期待はずれなことに一流ホテルだったことは予想も出来なかった。ましてやローン返済もかかっているというのに。

「将軍もボケたのか?」

「今回は報酬とは別だって言ってた」

「でも悪くはねえな。出発はいつだ?」

「明後日」

「オイラは荷物準備しておく、クリスタルにも言っておくよ」

 そういうとスリッピーは会議室から出て行った。この旅行にフォックスも皆も楽しみにしているに違いない、とフォックスは思った。何せタダなんだから。
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