捧げもの

□夜遊び
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閉店間近のショッピングモールの喫茶店内でフォックスはいつの間にか寝てしまっていた。今日は一人でショッピングモールへ来ていた。別に何かを買いに来たわけでもなくただ何となくである。今日は任務も何もないのでファルコやクリスタル、スリッピーと出かけようと考えたが、皆用事があるといってフォックスの誘いには乗らなかった。目覚めた時には窓側の禁煙席にフォックスが一人と店員が三名と殺風景である。目を擦りながらデジタル式の腕時計に目をやる。

「もうこんな時間か」

既定の閉店時間の二十分前というタイミングの良さにふと笑みをこぼした。飲み物の容器やケーキの入っていた食器を片づけ、店を出た。

「随分遅くまでいたな。みんな心配してるだろう」

店を出ても先ほどの賑やかさがなくただ、閉店を知らせるアナウンスが流れている。明日の準備に取り掛かる店員や店じまいをする店員が店内を駆け巡っている中、フォックスは急ぎ足で出口を目指した。
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