ノ-マル

□第一章【友達】
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バキッ━


「ゔっ‥‥」


「弱ぇんだよ。お前」





はぁ‥


またか。


俺はどうしてこんなに弱いんだろう━‥


「あーあ‥せっかくバイト詰めて稼いだ金なのに」


いくら強がっても、何も変わらない


財布も空っぽなら、自分自身の中身も空っぽ



「はぁ‥強くなりてぇ」



学校裏の空を何度見上げただろう


この景色がたまらなく嫌いだ。



だって何も知らない綺麗な空なんて‥



「ただの飾りじゃねぇか‥」







なんかさ、マンガみたいに急に空から誰か舞い降りて来て


俺を強くしてくれたらいーのに





「それか、天使みたいな可愛い子でもいいかな」





なんて、くだらない事を考えてるとホントに空から誰かが舞い降りて来た



「‥‥‥‥‥え゙?」


なんだこのアホ面



天「あれ?おかしいなぁ。あ、ねぇトランクスくん見なかった?」



「‥トランクス?」


それは‥下着かなにかですか?


天「あっれぇ!君大丈夫?!血出てるよ」


気づくの遅せぇよ


「大丈夫だよ。こんなの」



いつもの事だし


久々に学校に来るといつもこれだ


なーんか俺が気にくわねぇ奴が結構いるらしくて


俺を痛めつけては笑って帰る


死んじまえばいーのに


つか、俺なんかしたか?




天「ねぇ、聞いてる?」


「え。なに?まだいたの」



あーあ、話しかけてくんなよ


うぜぇなぁ、こいつ


しかもどっから飛んで来たか知らねぇけど、痛くねぇのかよ



天「目つき悪くてさ!髪がこんぐらいの長さで色がー‥え〜っと、あれ何色かな?」


「うるせぇなぁ」


だから早く消えろよ。



あ、俺こういう態度だからボコボコにされんのかな




天「僕、ひょっとして迷惑?」


だから気づくの遅いって




とにかく、取り合うのがダルかった俺は何も言わずその場から立ち去った



だけど、その日を境にこいつはしつこく付きまとってきた
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