◇BL

□追い付けない背中
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飯「ハァハァ…」

空「大丈夫かぁ?」

飯「大丈夫です…」

追い付けない

どんなに頑張ってもお父さんに追い付かない

でも、何故か傷が少ない

飯「お父さん、本気でやってよ」

空「本気でやってっぞ!」

嘘をつくのが下手くそだ

ベジータさんとの戦いはこんなに甘くないじゃないか

ブァン

僕はあり余った力全てを出してスーパーサイヤ人になる

こうでもしなきゃ相手にすらならない

空「無理すんじゃねぇぞ!」

飯「なめてるでしょ?」

全力でお父さんに飛びかかる

でもお父さんは避けるどころかスーパーサイヤ人にすらならない


僕は邪魔なだけですか?


空「おい、悟飯。もぅやめとけ!」


大きなお父さんの手は僕の動きを止めた

飯「っなんで…」

なんだか…

あなたがとても遠い人に見えてしまう

そう思うと涙が出た

もう泣かないって決めたのに

こんなんじゃどんどん遠のくばかりだ


空「どうしたんだ悟飯?!痛かったか?」

痛いよ…

心が苦しいぐらい痛い

お父さんの優しさが痛い




飯「僕じゃ…不満ですか?」

空「充分すぎるぐれぇだ!」

お父さんはニッコリ笑った

何が充分なんだ

飯「もぅいいですよ…」

空「なんでだっ?どうかしたんか?」

飯「相手にならないならそう言えばいいじゃないか」

空「充分相手になっぞ」

飯「じゃあなんでスーパーサイヤ人にならないんですか?!ベジータさんと戦う時はなるじゃないか!」

お父さんは驚いていた。当たり前だ。急にこんな意味のわからない事を言われて驚かない人はいない

飯「相手にすらならない証拠じゃないか!」

僕は足元を見ながら叫んだ。こんな事言ってもどうにもならないのに…

お父さんを困らせる事しかできない

最悪だ…
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