short story
□Happinest
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『だから〜さっきから言ってるでしょ!もう既に手足の感覚ないよ〜!』
私が大袈裟にそう言うと景吾はニヤッと不敵な笑みを浮かべた
ーヤバい嫌な予感…。こう言う風に笑う景吾を見た後に良かった事なんて一度もない。
危険を察知した私の体は自然と後ろへ下がっていく。
その間も理不尽な気温は絶えることなく私の体温を奪っていく。
「アーン?何、逃げてんだよ。」
『…イエ。ソンナメッソウモゴザイマセン。』
「クックック。片言になってるぞ?」
『な、何かの聞き間違いで〜す〜』
「全くお前は俺を飽きさせねーな。ほらご希望通り温めてやるからこっち来い。」
そう言って私に向かって手招きをする。
寒いはずなのに景吾の笑顔を見ただけで体温が一度位上がった気がした。
―何時も以上にかっこ良く見えるのは景吾を取り囲むイルミネーションのせい?
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