虹色のpiece

□漆黒へ落ちていく
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十四松の言葉に我を失いそうになる。


「背中に一松兄さんとあの子が抱き着いてるじゃないか」


後ろを振り向いても当然誰もいない。


「何言ってんだよ。誰も居ないだろ」


静かに後ろを指す。


「認めてみなよ。そしたら視えるよ」



『ヨクモワタシをオトシイレタナ』



『オソマツニイサンがソンナコトスルヒトダトハオモワナカッタヨ』

不意に聞こえる一松とあの女の声。

背中に嫌な汗が流れる。
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