白雪

□03
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だがこの場の雰囲気はこちらの意思に反して険悪。
気を張らなければ、呑まれそうだ。

「……いつっ」

突如腕に痛みが走る。
ころりと足元に小石が転がった。

石を投げられた。
それに続くかのように次々と石が飛んでくる。

小さいといえども石。
痛いのには変わらない。
数が多いなら尚更だ。
沢山の石ころが私達に向かってきた。

体中を打つ痛みに耐え切れず、私はしゃがみ込んで頭を抱える。
これで痛みが軽減されるわけはないが、やらずにはいられない。

「だ、大丈夫?」
「…なんとか」
「……ちょっと、皆さん!?入場料払わなかったからって手荒過ぎやしません!?仮にも、女の子に石ぶつけるなんて紳士として…あ、女の人もいるか。とにかく!人として間違ってます!!」

渋谷君の説得(?)も空しく石は止まない。

この類の投石攻撃は大抵相手(つまり私達)が逃げるまで続くのがセオリーだ。
このまま座っていても攻撃が続く可能性は大。

「……くっ」

どうすればいいんだろう。


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