白雪

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…後で出発前に見せてもらおう。
茶髪かな、それとも金髪にでもするのか。
……うっわー、似合わないなー。
茶髪はともかく金髪は絶対似合わない。
そもそも東洋顔に金髪合うこと自体滅多にないけど。

「……ふっ」

そういえば目はどうやって隠すんだろ。
この国にコンタクトの類なんてあるのかな。

「何かいいことでもあったんですかー?」

思わず足が止まる。
…後ろの、しかもやや上から思わぬ声が。

「……」

しまった。
見知ら人にひとり笑いを見られてしまった。
…恥ずかしい。

「…いや、別にいいことというわけでも……あ」

振り向き、相手を確認すると見覚えのある顔があった。
鮮やかなオレンジ色の髪にやたらいいガタイのお兄さん。

「風呂場でタオル恵んでくれたお兄さんだ」
「あ、覚えててくださったんですか?」
「はい。その節はどうもありがとうございました」

いえいえ、と笑うお兄さん。
こうして見ると本当に普通のお兄さんだ。
オカマさんまみれの大浴場にいたから、てっきりこのお兄さんもそっちの人かと思ったけど違うのかな。
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