文-弐
□気づいた気持ち side志水
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僕はいつも考えていた・・・
この気持ちはなんなのか、
どうしてあの人の音だけ…
違って聞こえるのかを。
「おっ、お前も調べものか?」
土浦先輩…
いつも思う、僕も先輩みたいに大きければよかったのに。
そうすればチェロを運んだりするのももっと楽になるんだろうな…
それだけじゃなくて、
「志水?…立ったままで寝てるのか?」
つっ立ったまま反応を示さない僕を不審に思ったのか、
僕の顔を覗き込んできた
「はい…。すみません、
ぼぉっとしていて・・・。」
言えない・・・見とれてたなんて、
「いいけどな、
気をつけろよ?
ここはいいけど人が多いとことかだったらまきこまれるぞ…
「いた!!おーい!土浦〜!」
見つかったか、・・・
じゃあな、志水。
ったく・・・ここは図書室だっつーのに。」
同級生らしき普通科の人に呼ばれて、先輩は僕から遠のいていていった。
僕の心にほんの小さな違和感を残して・・・