今月のインタビュー

□比企直樹先生
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がんにおいても重要な食事・栄養の摂取
食事をとって腸管を働かせることの重要性
──体に大火事を起こさない


──先生は外科がご専門ですが、がんの苦痛を緩和し、QOLを維持する上で食事・栄養摂取は重要であり、特に腸管を働かせることが非常に大切であるといわれていますね。

比企 そうです。

 経口栄養のできない患者さんは1970年代に入って、多くの患者さんが中心静脈栄養によって助かるようになりました。しかし、近年、中心静脈栄養だけでは「バクテリアトランスロケーション」といって、腸管粘膜の防御機構(免疫機構)が破綻し、腸内のバイ菌や毒素が体内に侵入して体に悪さをすることがわかってきました。

 腸を使わない症例では、腸の粘膜はどんどん変化し、萎縮、脱落してペラペラになり、腸管免疫が破綻してしまうわけです。腸の粘膜はわずか10日〜2週間使わないと大きく変化してしまうので、絶食≠ニいう状態は体にとっては決して良いことではなく、そういう状態で抗がん剤を加えるとさらに悪くなり、ものすごい量のバイ菌や毒素が体内に入り込んで、実験的には敗血症まで起きることがわかっています。
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