旅支度編
□No.14
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―――前回のあらすじ――――
プッシディカとエーベルが仲間に加わり、ポケモンとの友情を改めて噛み締めたナギ。
そこへあのザクロが…
――――――――――――――
ザクロは煙草を吹かしながら、ツカツカと部屋に入って来た。
ザクロ:「おぅ坊主。
倒れたって聞いたから一応様子見に……」
ナギに近づいたザクロは眉間にシワを寄せて固まった。
ナギ:「…なんすか…?」
ザクロ:「…お前…坊主…じゃねぇよな…;;」
ミネ:「…鈍いだす〜…」
難しい顔のザクロを見て笑い出すミネ。
ザクロ:「鈍いだと……
ったく…
いや…だが、驚いたな…」
ナギ:「ん〜…兄貴似ですからねぇ〜…
逆にお兄ちゃんは、女の子に間違われるみたいだけど…」笑
アイリス:「お兄さんがいるの?」
一同:『ΣΣ!!』
一同が振り向くと、扉の前にアイリスが立っていた。
ザクロ:「…((おお!?))」
ナギ:「あ、アイリスさん…いつの間に…
」
アイリス:「ナギちゃんにね、船長に変わって色々とお話があって…」
そう言うアイリスを良く見ると、彼女は腕の中に何か茶色いフワフワしたものを大切に抱えていた…
ナギ:「……?」
ザクロ:「お嬢さん…後で船ん中案内してくれねぇか…?」
アイリス:「……あら、私船長さんと相思相愛ですの。
申し訳無いけどご遠慮させて頂くわ♪」
と、柔らかい表情からは想像出来ない程鋭く言い放った。
![](http://id48.fm-p.jp/data/87/noirblane/pri/74.jpg)
ナギ:「……。」
ミネ:「……。」
その意外な威圧に一時固まっていたザクロだが、
チラッとナギとミネの顔を見た後、少し照れた顔で咳ばらいをした。
ザクロ:「……ん゛んっ…;;
あー…まあ取り敢えず元気そうで良かったな坊主。」
そう言ってごまかしたつもりで、
ツカツカとザクロは部屋を出て行った。
ナギ:「
……で…あの…話しとは…?」
アイリス:「うふふ…この子
」
そう言うとアイリスは腕に抱いていた生き物をナギに差し出した。
ナギ:「……イーブイ…?」
それは図鑑で見た事のあるポケモン…
…イーブイは鋭い目付きでナギを見据えた。
しかしこのイーブイは図鑑で見たのと少し違う部分が……
ナギ:「この子…黒いですね…
」
イーブイの尻尾からお腹の辺りまでが、何故か真っ黒に染まっていた…