旅支度編

□No.14
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―――前回のあらすじ――――

プッシディカとエーベルが仲間に加わり、ポケモンとの友情を改めて噛み締めたナギ。
そこへあのザクロが…

――――――――――――――



ザクロは煙草を吹かしながら、ツカツカと部屋に入って来た。


ザクロ:「おぅ坊主。
倒れたって聞いたから一応様子見に……」


ナギに近づいたザクロは眉間にシワを寄せて固まった。


ナギ:「…なんすか…?」


ザクロ:「…お前…坊主…じゃねぇよな…;;」


ミネ:「…鈍いだす〜…」

難しい顔のザクロを見て笑い出すミネ。


ザクロ:「鈍いだと……
ったく…
いや…だが、驚いたな…」


ナギ:「ん〜…兄貴似ですからねぇ〜…
逆にお兄ちゃんは、女の子に間違われるみたいだけど…」笑


アイリス:「お兄さんがいるの?」


一同:『ΣΣ!!』


一同が振り向くと、扉の前にアイリスが立っていた。


ザクロ:「…((おお!?))」

ナギ:「あ、アイリスさん…いつの間に…


アイリス:「ナギちゃんにね、船長に変わって色々とお話があって…」


そう言うアイリスを良く見ると、彼女は腕の中に何か茶色いフワフワしたものを大切に抱えていた…


ナギ:「……?」


ザクロ:「お嬢さん…後で船ん中案内してくれねぇか…?」


アイリス:「……あら、私船長さんと相思相愛ですの。
申し訳無いけどご遠慮させて頂くわ♪」


と、柔らかい表情からは想像出来ない程鋭く言い放った。





ナギ:「……。」

ミネ:「……。」


その意外な威圧に一時固まっていたザクロだが、
チラッとナギとミネの顔を見た後、少し照れた顔で咳ばらいをした。


ザクロ:「……ん゛んっ…;;
あー…まあ取り敢えず元気そうで良かったな坊主。」


そう言ってごまかしたつもりで、
ツカツカとザクロは部屋を出て行った。



ナギ:「……で…あの…話しとは…?」


アイリス:「うふふ…この子


そう言うとアイリスは腕に抱いていた生き物をナギに差し出した。


ナギ:「……イーブイ…?」


それは図鑑で見た事のあるポケモン…

…イーブイは鋭い目付きでナギを見据えた。

しかしこのイーブイは図鑑で見たのと少し違う部分が……


ナギ:「この子…黒いですね…


イーブイの尻尾からお腹の辺りまでが、何故か真っ黒に染まっていた…

 
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