旅支度編2

□No.29
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―――前回のあらすじ――――

名残惜しくも、アイリスやカタバミと別れ船から降りた一同…

これからミネとナギらの、新しい拠点となる牧場へと向かう…

――――――――――――――



一行は牧場を目指して、ズイタウンへと順調に歩いていたが、
ナギは兄に会うためクロガネシティの外れにある刑務所へ寄って行った…



ヒスイ:「僕達はー…ちょっとの間お留守番ですね♪」

ミネ:「…んだ…」


ラウア:「こんなとこでボサッと突っ立てるだけとかー…
俺もナギの兄ちゃん見たかったぜ……」













―刑務所―


ナギは兄を尋ね、事務室の様な所で待たされていた…


ナギ:「…((お兄ちゃんに会うのとか久しぶりだなー…
さきおと年の正月以来かなー))」

そう考えながら頬杖をついて待っていると、
何やら監獄寮の方から…

『〜!!…じゃコラ!!!!…〜〜…!!〜ウォラァアア!!!』


と、狂乱したかのような叫び声が聞こえて来た…


ナギ:「…わ…;;
((…ここ…日本でも結構質悪い刑務所とか言われてるもんね…;;
麻薬とか…暴力団とか…殺人鬼とか…))」


[ガチャ…]


「よっ!」

扉が開くと、青いコートを着た青年が部屋に入って来た…





ナギ:「ナツメ兄ちゃんっ!」

椅子から派手に飛び降りたナギは、すかさず兄に飛び付いた


ナツメ:「Σぅわっ!!重っ…!」


ナギ:「Σ…な!?
ちょ…一応レディなんだから失礼だろ!?」

ナツメ:「レディ??…誰が?」


ナギ:「久しぶりと言うのにサイテーな兄貴だ…」

と白い目でナツメを見ると、それが可笑しくてナツメは小さく笑った


ナツメ:「…ま、ここまで来るとは……たくましく成長してくれて嬉しいよ、よしよし」


ナギ:「((たくましい;;))…ん?
Σお兄ちゃん血…!?」


ナツメ:「…血…?」


ふとナツメの袖を見ると、赤黒い血の跡が点々と付いていた…


ナギ:「…これどうしたの…?」

ナツメ:「…ああ……
…囚人を…刑棒で殴った時ついたんだ」

そう苦笑いで答えたナツメから、無意識にナギは少し離れてしまった…
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