旅支度編

□No.10
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ナギ:「……!」


ナギはその言葉には反応した…


人影:「君にしちゃ凄い事してくれたね。
……あの少年は残念だったけどね?」


ナギ:「Σっ…」

少年…ツガの事を口にされた途端、胸が鋭く痛んだ。


人影:「オレなら上手くやったけどなあー…
……急ぎ過ぎたね?
まあ、あの状況じゃあ君みたいな子供には無理か。
あーあー…可哀相に。」


からかう様に言いながらも鋭く突き刺さる言葉に、

思わず溢れ出す涙…
ナギの心は崩壊寸前だった…


人影:「あれ?
泣いてる?…アハ…でも自業自得だよな。」


ナギ:「……やめ…やめて…やめてっ!!!!」


このままだとどうにかなりそうで、
とにかく逃げ出したい一心で叫び声を上げた。

その瞬間
辺りが急に明るくなった。


ナギ:「Σっ…!?」


ナギはベットの上に寝ていた…
目の前にはミネの顔とみんなの顔がある…


ミネ:「……気が付いたべ?
急に泣き叫んだからびっくりしただ…;;」


まだ頭はぼんやりするものの、夢とは違いハッキリと判断が出来た…


ナギ:「…怖い夢…見て……
ぅっ……」


あの影の言った言葉思い出すと次々と涙が溢れて来た…
苦しくてどうしようもなく、ベットのすぐ側に居たルクシオにしがみつく。

ルクシオ:「……??;;」

ラウア:「そ、そんなに怖かったのか??;;」


ナギ:「ぅっ…ぐっ…うぅ…
((あの時…あの時、ツガの言った言葉に安心したんだ…))」









ナギ:「((抜け道…
水が溜まって行く時点でそれは密閉空間…
抜け道なんて…逃げる道なんて……ある訳が無いのにっ…無いのにあの時私は!!!!))」


[Σガチャ…]


ミネ:「……あ…」

ナギ:「…ぅ…?」

涙で濡れた顔をそっと扉の方へ向けると、綺麗な女性が入って来たのが見えた…


??:「あら良かった…
気が付いたのね……」





*続く*
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