遠征編4

□No.77
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ラウア:「…金が…;;」

エーベル:「……人間の食いモンは高いみたいだな…」


そうこう言いながらしばらく歩いて行くと、テンガン山の入口が見えて来る…


クリンピュ:「…テンガン山の入口に着いちゃいましたけど…
何か…入っちゃいけなそうですね…?


入口は鎖で閉ざされ、“立入禁止”と書かれた札が張ってある…


ラウア:「…立入禁止…?」


入口で立ち止まったラウア達は、
高々とそびえ立つ山肌を見上げた…


エーベル:「…どうする……」

ラウア:「…時間が無いからな…行くしかないだろ」


そう言ってラウアが鎖を跨ごうとする


「待ちな!…あんたら…字ィ読めねぇのかい…?」

三人『Σ…!』


突然ラウア達の真後ろから声がした…

振り返ると、一人の青年がこちらを見ている…
見張りだろうか…?





エーベル:「どうするラウア…;」

クリンピュ:「…

ラウアは跨ごうとした足を戻し、真っ直ぐ男の方に歩み寄る…


ラウア:「……俺達…どうしてもここを通らきゃなんねーだよ…」

男:「…ふうん…
エラく真剣なツラじゃねぇか………
…じゃあ理由を話してみな…納得したら通してやってもいいぜ?」


クリンピュ:「あわわ…

エーベル:「……」


ラウアは一段と真剣な表情で男を睨んだ


ラウア:「…俺達は……」

男:「なーんてな!!……わあったよ!
てっぺんまでは無理だが、途中までなら案内してやるぜ!
…この山ん中は相当入り組んでやがるからよ!」


そう言って、理由を話そうとした所を何故か遮り、ガハハっ!っと笑いながら男はラウア達を横切る


ラウア:「えぁ…!?
あ、ああ……助かる…ぜ…」




クリンピュ:「優しい人ですね?」

エーベル:「((信じてもいいのか…?;))」


そして男は、ひょいと軽々しく鎖を跨ぎ、ずかずかと先を歩いて行く…

ラウア達もその背中に付いて行った……

 
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