遠征編5
□No.85
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「ラウアーーっ!!!!」
透き通った声が響き、
バッとラウアもギラティナもその方向を向く…
ラウア:「Σ……!」
ギラティナ:「……」
ナギ:「ギラティナっ!!!お願い!!お願いだからっ…!!!」
ロクシー:「Σおい待てって…!」
ロクシーやサリアの制止を聞かず、背中の痛みも忘れ一心不乱にギラティナの方へ走るナギ…
ギラティナ:「…俺の側に来れば…殺すと告げたのを忘れたか………」
ググッと翼ごとナギの方へ体を反らし構える…
ラウア:「Σ…やめろ…!やめてくれっ…!!」
プッシ:「Σママが…!」
エーベル:「Σ馬鹿…!;;」
リビィ:「Σ早く助けに!!;;」
クオン:「無理だこの距離じゃ!!」
ギラティナ:「……死ね…」
ナギ:「…ギラティナ…!」
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ストシア:「…まさか…捕まえるとは……」
サリア:「ア然…だよ
」
ナギ:「…それしかないなと思って………」
皆ナギの元へ集まり、
ナギは傷ついたラウアを膝の上に乗せていた…
ラウア:「貴重なマスターボールなのによ……湖三神…どーすん…だよ?」
ナギ:「ラウアやみんなの命に比べたら…そんなのどうでもいいよ…」
そう言ったナギの目尻にじわっと涙が浮かぶ…
((来てくれた…
私が思う以上に…
この子達は…危険を顧みず…
来てくれたんだ―…))
ラウア:「……」
それを見たラウアは
泣くなよと言葉には出さずに、ニッと笑ってみせて優しくナギの頬をぺちぺち叩いた…
クリンピュ:「ナギさん……」
ディーロン:「僕ナギ好き
」
ナギ:「ありがと……
さ、ラウア…久しぶりにボールの中で休んでて…」
ラウア:「回復したらすぐ出せよ…」
ナギ:「はいはい」
ニコッと笑い返すとナギはモンスターボールにラウアを直した…
ストシア:「……一件落着なのはいいが…ここからどうする…?」
ナギ:「…この世界を出るには……
やっぱりこの子に頼まないと…」
苦笑いしながらナギは鞄からマスターボールを取り出した…
クオン:「おいおいおい…;」
ロクシー:「言う事聞いてくれる…のか…?;」
リビィ:「まった暴れ出したりしない!?;;」
ナギ:「ボールがあるから大丈夫!
……ちょっと…エーベルとプッシだけ側にいてくれる?」
プッシ:「ええ…」
エーベル:「…いいぜ…」
アーサー:「せ、拙者もいたいでござる!!」
ナギ:「…わかった」
そう言うとナギは、プッシとエーベルとアーサー以外をボールに戻し…
手に取ったマスターボールを見詰める…