小説(ごん)
□あの世界
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何をしたら神様は喜ぶんだろう。
<あの世界>
天界から帰って来て、もうすぐ半年。
人間界の部屋で一人、先程まで世界の温泉を
巡る旅の計画を起てていた佐野は今は机に突っ伏している。
窓の外の世界は群青色に染まっていて心を
見透かされる気がした。
掛け替えない仲間と出会えたあの日々は
今の自分にとってかけがえの無いものになり、
親友は神様になった。
戦いの日々を越して今はこんなにも平和で
自由に満ちている
筈なのに
何時からだったか
心の溝に気づいた。