短編

□過去拍手集
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「恭弥くーん、失礼しマース…」

「いらっしゃい。
まぁ、その辺にでも座りなよ」

「あ、うん」



「…はい。
コーヒーでいいでしょ?」

「あ、ありがとう
応接室って何でもあるのねぇ…」

「で?」

「…はい?」

「何が欲しいのさ?」

「い、いきなり何なの?」

「はぁ…
ホワイトデーだよ」

「そんな露骨にため息吐かなくても…」

「で?」

「うぅ…欲しい物…すぐには思い付かない…」

「…だろうね」

「…すみません」

「貴女に似合いそうなヤツ、選んだから受け取りなよ」

「え…?」

「何?
…気に入らないの?」

「ううん!違うっ…
ありがとう」

「…開けないの?」

「…開けていいの?」

「…」

「Σあああああ開けます!」




「腕時計だ…」

「うん。
貴女よく時間ギリギリだから。」

「…すみません」

「じゃあ、明日は10時に駅前だから」

「明日…?」

「休日でしょ
遅れたら…わかってるよね?」

「Σ遅れません!」






(あ、ちゃんと10分前に来れたんだ)
(早っ!!いつから待ってたの!?)
(いつからだっていいでしょ。早く行くよ)
(…ありがとう、恭弥くん)
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