短・中編
□続・Error Quest
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「……さっきは助かったわ。どうもありがとうね」
そう言って、陽南はにっこりと笑った。
「……姉御、なんで犬の付け耳なんかしてるんだ?」
三明は、陽南の頭に付いているそれを見て口を開いた。
そう、陽南の頭には、なんとも愛らしい犬の付け耳を付けていたのだ。
「……知らないわよ、ここに来たら気付いたら付いてたのよ。どういうわけか外れないんだけどね」
「外しちゃうのか?それ可愛いと思うけどな〜」
「え……か、可愛い?」
シャルが率直な感想を述べ、それに対して思わず照れる陽南。
「姉御、俺達、北の離島って所に向かって歩いてるんだ。そこにいる赤鬼と黄鬼っていう邪な魔物を倒せば、もしかしたら帰れるかも」
三明は、簡単に現在の状況を陽南に説明した。
「その赤鬼と黄鬼が、水晶に入り込んだ邪な思念の正体だっていうの?」
「ああ、多分」
「……まさかそれって……」
三明は陽南の言葉に頷いた。陽南はその言葉に、何かを考えるような素振りを見せた。
「北の島ね?わかった、アタシも一緒に行くわ」
陽南がそう言った瞬間、再び上空に文字が浮かび上がった。
【ヒナが仲間になった!】
【ヒナ Lv:10
職業:犬
装備:鋭い牙】
「鋭い牙!?」
「ヒナ、それで噛み付いて攻撃するのか?」
「そんなわけないでしょ!!」
シャルの言葉に、真っ先にシャウトする、陽南。
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