フリリク
□determination
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ロイゼロ
―――――――
「信じてる」
眩しい笑顔と共に送られた言葉。
それはむず痒いような心地よさと僅かな罪悪感を俺に与えた。
輝石を仕舞って誰よりも前を歩く。
大丈夫。
上手くいく。
「コレットちゃ〜ん。ちょっとこっち来てくれない?」
おどけたように呼ぶと、可愛くこちらへ駆け寄ってくる。
指定した位置にコレットが立った瞬間、光がコレットを包み天使が現れた。
「コレット!ゼロス…!なんで…!?」
「…悪いな。俺は強いものの味方なんだよ」
「アンタって奴は…!」
絶望したような、裏切られたとでもいうような眼差し。
実際裏切っているけど、皆の視線が痛くて、辛くて…。
胸の辺りがずくりと疼いた。
しかし、目を逸らす事は許されない。
この計画がバレてはいけないのだから。
「――…プロネーマさま〜!早く行きましょうよ〜!」
冷たい光が体を包む。
視界が真っ白になる直前。
「――…ゼロス…っ」
悲痛なロイドの声が聞こえて、つい振り返ってしまいたくなった。
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