テイルズ短編
□許しを願う事を誰も許さない
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――−−−‐‐
「ルーク、そろそろ朝食よ。起きなさい」
「――わかった。…先行っててくれ」
「解ったわ。早く来て頂戴ね」
ティアの足音が遠ざかる。
「…っは…ぁ」
まだ心臓が五月蝿い。
アグゼリュスからほぼ毎日見ている、悪夢。
いや、もしかしたらこの先の運命なのかもしれない。
俺は罪人だから、
醜いレプリカだから、
こんな最期がお似合いだろう。
毎日何かに恐れて生きて、
毎日罪に押し潰されそうになって、
壊れて、
壊れて壊れて壊れて壊れて壊れて壊れて壊れて壊れて壊れて壊れて壊れて壊れて壊れて壊れて…
どれだけ壊れても『変わったルーク』のまま笑顔の仮面を被らなければならない。
この苦しみが俺に与えられた罰なのだろうか?
今、生きている事が罪。
でも死ぬ事は出来ない。
俺は臆病だから――…
――END――
(例え死んでも、俺は天国へなんて行けないだろう)
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