ABYSS長編
□5話
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「それにしても、ルークがこんな状態だし…、これからどうするんだ?」
ふむ、とジェイドが顎に手をやる。
「そうですね…。こんな状態のルークを一緒に連れていくなんてできませんし…」
「…ルークを、置いて行くのか…?」
そう言うガイを一瞥した後ちらりとルークを見てジェイドは踵をかえす。
おい、とガイが声をかければ「いくらルークでも雰囲気で気がついてしまうかもしれませんし、わざわざルークの前で話す必要もありませんから」そう言って部屋を出て行く。
「…きっと、ジェイドはいろいろ考えているんですよ」
だから、と言うイオンをガイは制止し、1度強くルークの手を握りしめて部屋を出て行った。
皆もその後を続き部屋を出る。
残ったのは心配そうなミュウと、虚ろな瞳をしたルークだけであった。
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