長文日記用

□天使考察
3ページ/4ページ

 次は主天使(Dominions)です。
 ドミニオンとは英語では支配、統治を意味するそうです。真Vでのドミニオンでは片手に本、片手に天秤を持っていました。中途半端なダメージだとすぐにディアラハンをやって来るし、ハマ系(真Vでは割合ダメージ)をやって削ってくるのでこのあたりから天使が厄介だと感じてきました。
 ちなみに真Vでは熾天使と智天使を除くすべての天使が登場しています。エンジェル、アークエンジェル、プリンシパリティーといった名称で。
 主天使の役目は神による真の統治を絶え間なく熱望することにあるそうです。ドミニオンではあの四大天使を除き、唯一会話イベントがある天使でした。
 真Vでは東京はもはや悪魔が跳梁跋扈するボルテクス界となったわけですがその中を悪魔を仲魔にして使役する一人の魔人に彼は目をつけたのです。そして、自身の思想とする力でこの世界を統治する世界、ヨスガという理(コトワリ)を掲げ主人公を誘うといったシーンがあったはずです。
 天使たちは皆魔人と化した千昌(東京受胎を起こす前の主人公の友達。受胎に巻き込まれ主人公と離ればなれになった少女)の思想とするヨスガに身を置いています。
 そしてその宣伝役を買って出ているのがこの主天使ドミニオンなのでしょう。
 この部隊の指揮官は、別名では炎を発する天使ハシュマル(Hashmal)もしくはザドキエル(Zadkiel)とされています。
 ザドキエルはグノーシス主義によると、木星を支配し人間に傲慢を働きかける悪意を持つ下級の霊、とされています。
 グノーシスとは、知識を意味するギリシャ語なのだそうです。
 この話になるとまたややこしくなるのですが、簡単にまとめますと。
 人間はもともと神の内部にいたそうです。それがどういうわけか偶然地上という物質世界に落ち記憶喪失の状態のままこの世界を生きていると言う。
 本質的な知識を得ればその魂は覚醒し、敵対する星辰神の領域を突破して、そして神のもとにもどり自信も神のなることができるという。

『ユダヤ教やキリスト教の思想をギリシャ哲学などとドッキングさせた宗教運動』

 そういった思想です。
 敵対する星辰神の領域とは、それぞれの惑星に対応する天使たちのことを指しています。
 先程書いた人間に傲慢を働きかけるザドキエルの他に、月を支配し人間に嫉妬を働きかける天使ガブリエル、火星を支配し人間に憤怒を働きかけるサマエルなど、全部で七惑星、七大罪、七天使が役割を持っているようです。
 これはグノーシス主義に限ってのことですが先程も書きましたようにこの思想では大天使も下級の霊に成り下がってしまうのです。

 傲慢を働きかける主天使であるザドキエル、メガテンでのドミニオンはかなり上から目線な性格でした。


 最後に上級天使になります。

・上級天使第三位
◆座天使(Ofanim)
・上級天使第二位
◆智天使(Cherubim)
・上級天使第一位
◆熾天使(Seraphim)

となります。ここまで来ると、メガテンではかなり苦戦する悪魔となっています。

 上級第三位の座天使(Ofanim)、オファニムとなっていますがメガテンではソロネ(ズ)(Throne(s))となっており(ズを付けるのは複数系の場合の意味です)、この書物(新紀元社の天使)ではそのスペルでトロウンズと表記されています。国によって言い方が違うのですが今はソロネとオファニムに馴染みがあります。他の別名にガルガリン(Galgalim)という車輪や瞳の意味を持つ名があります。
 デビルサマナーだったかソウルハッカーズだったか、ガルガンチュアという機械仕掛けのボス悪魔が出ていました。
 余談ですが。
 この瞳と車輪、真Uでのオファニムは正に巨大な瞳に六枚の翼を生やした姿でしたし真Vに至ってはソロネという別名で燃え盛る車輪に磔にされたフード付の黒衣の男性という姿をしていました。
 弱点は見た目通りに氷結魔法ですが、それ以外の魔法は殆ど効かない強敵です。真V以降メガテンの作品ではフィールド上に現れる雑魚の天使の中では一番上の天使になりました。
 この天使の詳しい記述は旧約聖書にあるエゼキエル書に書かれているのですがどうやらケルビム(智天使)と混同されているようです。
 座天使と智天使、そして熾天使はとても姿が似ているらしく後世の神学者はたちは混乱するのを避けるために細かい詳細を付け足しました。
 その結果、ソロネは戦車などの実践上の役目を果たしたといわれています。
 葛葉ライドウでのソロネは正に戦車のごとくアギダインという当たれば火柱を上げる火球を放っていました。
 ソロネの指揮者はヤフキエル(Japhkiel)またはラファエルとされるようです。


 智天使(Cherbim)の話に移ります。ケルビム、複数系の呼び方なので個体だとケルブとなります。
 メガテンではケルプと表記されていました。デビルサマナーシリーズにのみ、仲魔として使役できます。
 語源であるCherlbは、ヘブライ語では知識、仲裁する者という意味があるようです。真Uではケテル城の門前に居座る一対の像としていた気がします。この記憶は自信がないですが。
 敵としては現れませんでした。

 こちらもエゼキエル書に姿が詳しく書かれているので読んでみると面白いかと思います。
 とにかくこの天使は4が好きみたいです。メガテンではあまり出ていないので特に書くことはありません。
 この軍団の指揮者はヨフィエルです。


 最後に、熾天使(Seraphim)セラフィム。
 実は真Tではあの四大天使もセラフだと表記されていました。大天使でありながら熾天使でもある例外と言いましょうか。
 語源は「燃える」「蛇」で神にもっとも近い御使いとされています。
 彼らはユダヤ、キリスト教共通の天使ですが、キリスト教では六枚の翼を持つとされています。
 二枚で顔を覆い、二枚で顔を隠し、残りの二枚は飛翔用なのだと。
 手にはサンクトゥス(Sanctus、ヘブライ語ではトリスアギオン=Trisagion「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな」)の歌詞を刻んだ炎の短剣か、旗を持っています。
 このトリスアギオンという言葉、デジタル・デビル・サーガをやったことがある人ならピンと来るかと思います。
 特大の威力を誇るアギ系(火炎系)の全体魔法です。
 真・女神転生以降シリーズに置いて定着したこのアギと言う言葉はもしかしたらこのトリスアギオンという言葉から来たのかもしれませんね。
 旧約聖書では御使いがことあるごとに、「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな」と言っていました。
 サタンも元は熾天使でした。
 堕天したルシファーがサタンになったというのが一般的な見解なのですがどういう訳か真Uではサタンという名で天使として神に使えていました。
 混乱しますが、熾天使の指揮者も諸説あるようで
ウリエル、メタトロンあるいはサタン(堕天する前の。あるいはと書いたのは、グノーシス派によればメタトロンは闇の支配者サタンと同一視されているからです)、ケムエル(Kemuel)、ナタナエル(Nathanael)、ガブリエル等々、いるようです。

 以上で天使階級の一通りの話は終わります。

 一言に天使と言っても皆それぞれに役割があると言うことがわかります。
 ちなみに天使階級のことを英語では、
The order of the celestial hierarchy.
(セレスティアル・ヒエラルキー)

と読むそうです。

 ピラミッド状に天使軍団は上級、中級、下級と分けられ、そこから更に前述した三つの三隊に分けられるという大きな組織、社会ですね。
 天使、御使いたちは神のもとに働き、神のもとに裁きを下すのです。
 天使たちの中でも最も神に愛されていたのがルシファーでした。意味は「光を掲げるもの」「曙の明星」。
 熾天使としての指揮官でもあったのですが、ある時傲慢と言う心が目覚めました。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ