小説

□私の場所
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 私は気体その物と言っても言いのかもね、でもそれは“あの子”と“あれ”しか知らないことよ。だからあの子が私に指差して、「白い霧の人よ」って言っても、あの人達はただ笑うだけ。変ね。
「それはただの霧だ」 正解、かしらね。
あの子も私のことを、霧の人って言ってたから…ええ。
だから私は霧なのよ。


ナレーターさんはまたあの気難しそうな人(【花】の章の人)よ、大丈夫かしら?
あなたは平気?
私は駄目よ。
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