白いエクソシスト
□白いエクソシスト―入団者―
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「・・・たくさん死にましたね」
アレンは並べられたかんおけを見ながら隣にいるリマに話しかけた。
「イノセンスでなければアクマには敵いませんから」
「神の使徒・・・か。一体、神って何人いるんでしょうね?」
アレンがちょっとした皮肉を言ったのでリマは怪訝な顔をした。
「神の使徒といえば・・・今日、2人ほど新しいエクソシストが来たという報告を受けています」
「ってことはこれでエクソシストは19人になるわけですね」
どれだけ黒の教団は戦力不足なんだとアレンは思った。
アクソシストたちの戦闘は、いつも観察しているがアクマには敵ってもとても千年公には敵わないだろう。(少なくともエクソシスト元帥を除いてだが)
しかも、エクソシストは少数だがアクマは腐るほどいるのだ。
増やそう思えば、いつでもアクマは大量に増やせる。
つまりは、倒そうと思えば黒の教団なんて簡単に倒せるのだ。
だが、それでも千年公が黒の教団を倒さないのは、生かしておいた方が終焉のシナリオが面白くなるからで、アレンも今のこの仕事を楽しんでいた。
「とりあえず、入団者がどんな人か見てみますか?」
「いや、あいさつは会った時でいいです」
リマの提案は、アレンにことごとく却下された。
なぜなら、さっきからアレンのお腹が鳴りはじめていたからである。