白いエクソシスト

□白いエクソシスト―アクマの屋敷―
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次の日の朝。

男から案内された屋敷は、外側から見ればきれいな屋敷だった。
庭園があり、噴水も流れていてここの屋敷がどれだけお金持ちだったのががよく分かる。
だが、どこに人が住んでいる割には異様なほど静かで気味がわるかった。

「情報によれば、ここの屋敷の主人の娘は病気で亡くなったそうです」
「え・・・それってまさか」
「その人がアクマになっている可能性があるってことです」

呼び鈴を鳴らしても誰も出てこなかった。
その代わり、入って来いと言わんばかりに門の鍵が外れた。

「どうします?」
「・・・いくしかないさ」





屋敷内はとにかく薄暗かった。
埃は溜まってるわくもの巣はかかってるわでどう見ても人が住んでいるようには見えなかった。

「外とは大違いですね」
「なんかお化け屋敷みたいさー」

―確かに何か出そうだ。

アレンは鳥肌が立ってきた。

「・・・そう言うのやめてください。お化け苦手なんですから」
「へ?お化け苦手なんさ?やっぱガキだなー」
「・・・殴りますよ?」

アレンは左手の手袋を外した。
恐ろしい殺気を感じたラビは慌てて謝る。

「わ、悪かったさ!オレもガキでしたー!」
「・・・そこまでいうんなら許してあげてもいいです」

左手を下ろしたアレンをみて、ラビはほっと溜息をついた。
しかしそれもつかの間。

「きゃぁ!」

―しまった。
ラビと話し込んでいて周りの警戒を忘れていたらしい。
何者かが、一緒に居たリマを捕まえて屋敷の奥へ逃げ込んだ。

「リマ!」
「まつさ!アレン!」

アレンはすぐにリマを連れ去ったものを追いかけた。
だが、ラビとブックマンはすぐ別のものに邪魔されてアレンたちを追いかけることはできなかった。

ラビたちはいつの間にかアクマの集団に囲まれていた。
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