白いエクソシスト
□白いエクソシスト―帰還―
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空の月は白いのに水面の月は黒かった。
ここに来るのは何度目だろうか。
いつも懐かしい感じがする。
アレンは水面の先を見つめた。
水面に映っていたものがアレンのぼんやりとした意識をはっきりとさせる。
「・・・リナリー?」
建物の残骸の中にリナリーがいた。
―あの残骸はなんだ?・・・そして、どうしてリナリーが一人で泣いているんだ?
アレンは水面に手を伸ばした。
そこは決して手の届かない世界だと知りながら―
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