白いエクソシスト
□白いエクソシスト―入団者―
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たとえたくさんのファインダーたちが死んでもアレンの食欲は変わることは無く(尤も実は仲間でも何でもないので気になどとめないが)大量の料理は大量の皿となって積み上げられていた。
「・・・ちゃんと咬んで食べてますか?;」
あまりの速さに少し心配になったリマは聞いていた。
「そんなことは気にしなくていいです」
「スゲェなー。なんでそんなに食えるんさ?」
気付けば、眼帯をした赤毛の青年がアレンの隣の席に座っていた。
なぜかその青年はアレンたち(とくにリマ)にとびっきりの笑顔を向けていた。
「どちら様ですか?」
料理を片付けることで大忙しのアレンに代わってリマが聞いた。
赤毛の青年はファインダーや科学班では無いだろう。そんな感じの服は着ていなかったからだ。(もっとも、リマ以外のファインダーの人たちは、アクマの魂が見えるアレンを毛嫌いして近寄ろうとはしない。ただ、なぜか科学班の一部の人は逆にそれを珍しがって寄って来るが)
「あぁ、オレ、ラビね。今日、入ってきたエクソシストなんさー」
―なるほど。今日入ってきたエクソシストなら、アクマの魂が見える目に関しては何も知らないだろう。だから普通に寄ってきたのだ。
「私はファインダーのリマです。それでこっちが・・・」
「自己紹介ぐらい自分で出来ます。リマ」
いつのまにか、アレンの目の前に山ほどあった料理はすべて完食していた。
「す、すいません・・・」
「僕はアレン・ウォーカー。あなたと同じエクソシストです」
「へぇ、それでアレンとリマはどういう関係なんさ?」
さっきのアレンとリマのやりとりを見ていたラビはニヤニヤしながら聞いてきた。
「・・・どういう風に見えます?」
アレンは問い返してみた。
「うーん。最初は恋人同士にも見えたけど、どっちかといえばご主人様とメイドって感じ?」
「へぇ・・・それは面白いですね」
大体そんな感じだろう。ノアとアクマなんだから。
「アレンにリマ!ついでにラビも一緒か」
アレンたちを呼んだ声の主は科学班のリーバー班長だった。
「任務だ。至急コムイ室長の部屋に来てくれ」
―任務。
アレンとラビとリマは互いの顔を見合った。