小説

□はみちゃんの願い【逆転裁判】50hit記念☆
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ある日、はみちゃんは思った。
なるほど様と真宵様は、いつになれば、結ばれるのか?
二人が結ばれるのを切に願うはみちゃんは、一人、悶々としていた。
「あぁ、なるほど様と真宵様が結ばれたら、めくるめく新婚生活が…」
はみちゃんは、恋人同士になると言う過程をすっ飛ばして、二人がくっ付く=結婚と連想していた。
「あのお二方が結婚したら、あんな事や、こんな事が〜。恥ずかしい!でも…あぁ〜…」
いつしか、はみちゃんは、成歩堂と真宵の結婚生活をイメージしていった…。



(それは、いつもの朝、真宵様は、一足先に起きて、なるほど様に朝食を作りますの。)

トントントン…
軽快に包丁を動かしながら、朝食を作る真宵。
今日の朝食は、みそ汁と玉子焼きと鮭の塩焼きにご飯。
朝食の定番メニューだ。
「よし!出来た!」
真宵は、出来た朝食をテーブルに並べると、まだ起きてこない成歩堂を起こしに、居間に向かった。
「まだ寝てる。もう〜、しょうがないなぁ」
そう言い、真宵は、成歩堂に近付く。
「起きて!なるほど君。朝だよ!」
「う〜ん、もう朝?」
寝ぼけ顔の成歩堂は、目をこすりながら、ゆっくり起き上がる。

「なるほど君、朝食出来たから、一緒に食べよ?」
「う〜ん、わかった。」
そう言うと、布団から出て、のそのそと居間に向かった。
そこのテーブルには、美味しそうな朝食が出来上がっていた。
「美味しそうだね!」
そう言うと、お互いテーブルにつき手を合わせる。
「では、食べようか!」
「うん!」
「いただきます!」
成歩堂と真宵は、楽しく朝食を食べた。

しばらくして、朝食を食べ終わった成歩堂は、せっせと仕事に行く支度を始めた。
真宵は、その間に、朝食の後片付けをしている。
「真宵ちゃん、ネクタイどこだっけ?」
「え?そこのタンスの二段目だよ!」
「あぁ〜、あった!あった!」
そんなやり取りを繰り返しながら、成歩堂は、仕事の支度を終えた。
「じゃあ、行ってくるな!」
成歩堂が玄関に立つと、パタパタと足音を立てて真宵がやって来る。
「行ってらっしゃい!」
そう言い、真宵は、顎を上げ、口を成歩堂の顔の方に向ける。
それに反応するかの様に、成歩堂も口を近づける。
チュッ!
そう軽く真宵の唇にキスをすると、成歩堂は、真宵の頭を撫でて、仕事に向かった。

(仕事に向かった殿方を見送った真宵様は、せっせと、家事や洗濯に勤しむんです。で、朝の感じは、こんな感じですぅ!大事なのは、殿方が帰ってきてからですぅ!)
はみの妄想は尽きない。


やがて、仕事から帰ってきた成歩堂は、玄関のドアを開け、「ただいま!」と言う。
その声を聞いた真宵は、朝と同じく、パタパタと足音を立ててやって来た。
「おかえり!成歩堂君!」
「ただいま!」
「成歩堂君、お風呂沸いてるけど、どうする?先に食事にする?」
「そうだなぁ〜、まずは、真宵かな!」
「え?ちょっ…なるほど君…んっ…!」
玄関でいきなり濃厚なキスをされた真宵は、そのまま、成歩堂に王子様抱っこをされ、ベッドまで運ばれる。
「真宵…」
「なるほど君…」
そう言いながら、流れる様に服を脱ぎ、お互いの体を求め合う!
そして、それから!それから…!
(そして、それから…!)


「…ちゃん!」
「…みちゃん!」
「はみちゃん!」

ハッ!

「あ!なるほど様!真宵様とベッドに行かれたのでは…!」
「?」
「?」
成歩堂と真宵は、首を傾げる。
「もう〜、何を言ってるの!はみちゃん!ほら!口からよだれを垂らしてるよ!」
「あ!」
慌てて、口を拭うはみ。そう、妄想しながら、そのまま寝てしまっていた事にようやく気が付く。
「食べ物の夢でも見ていたのかな?」
「まさか!真宵ちゃんじゃあるまいし!」
「なるほど君!それ、どう言う意味かな?」
「いや…それは…」
「もう〜!なるほど君のバカ〜!」
そんなやり取りを見ていたはみは、さっきまでの事が夢だった事に落胆していた。
(あぁ、いつになったら、真宵様となるほど様は、結婚するのでしょう…)
はみは、早くこの二人が結婚する事を、切に願うのだった…

 

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