献上小説置き場2
□再会は波乱と共に
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「何だ?ベル、おまえ本気でそいつに惚れてんのか?」
「悪いか」
「別に?……なぁハヤト、そいつより俺にしとけば?顔は一緒だし、俺そいつより強ぇし」
獄寺は一瞬目を丸くし、次の瞬間には口の端を上げて笑った。
そしてまた何か言い返そうとしているベルの頭を押さえ、自分の方へ引き寄せる。
まるでジルに見せつけるかのように。
「悪いな、コイツとおまえじゃあコイツの方が数倍マシだ」
「隼人……っ!」
実際たいして褒めてはいないが、ベルは感動のあまり獄寺に抱きつく。
そしてそのまま熱い口付けをした。
「んむっ?!」
そこまで想定していなかった獄寺は慌ててベルを引き剥がそうとする。
もちろん、今まで力で勝てた例はない。
結局深い深いディープキスを廊下のど真ん中で贈られてしまった。
通行人がいなかったのが幸いだ。
「って…ん?ジルはどうしたんだ?」
長いキスが終われば、いつの間にかジルがいなくなっていた。
「さぁ?どっか行ったんじゃね?どうでもいいじゃんっ」
ベルはご機嫌で獄寺をもう一度抱きしめる。
本当に、彼が自ら近づいたりあんな事を言ったりするのは珍しい……というか初めてかもしれない。
これで嬉しくない訳がないだろう。
「ってワケで、隼人?行こっか」
「あ?何処行くんだ?」
「隼人の部屋っ」
「は?」
何でだ?と本気でわかっていない恋人にベルは一言、耳元で囁いた。
「王子も隼人の愛に応えたいから?」
「っ……!!」
その日、ヴァリアー幹部に自室へ引きずられる右腕の姿を何人かが目撃したそうな。
↓ジルにも幸せを!(笑)
ジルフラ
→後書き